※この記事は三部作の第3話です。
① 転職(企業選定)
② 人生設計(生活圏と覚悟)
③ 人間関係(理不尽と決断)
今回は、人間関係の話。
ある日、後輩が休職した。
それを知った翌日に上司と人事に呼ばれた。
上司「お前のせいだって言ってたぞ」
人事「復帰しても、できるだけ関わらないでください」
頭が真っ白になった。
何が悪かったのかも分からないまま、距離を置けと言われた。
正直いろいろ面倒を見ていたと思っていたが、それが過剰だったかもしれない、余計なお世話だったのかもしれない。
しばらくは自己非難の時間が続いた。
半年後、後輩は復帰した。
復帰してすぐに話しかけられた。
後輩「この案件についての状況について教えてくれます??」
”???”
”オレのせいのはずなのになんで声かけてくるんだ??”
”まぁでも上司に言われた通り、距離を取ろう。”
オレ「とりあえず上司に聞いてもらえるかな??」
それから後輩は雰囲気を察したようにオレに話しかけてくることはなかった。
それから数か月後、オレの転職が決まった。
まぁ一応長い時間一緒に仕事した仲だから、直接話そうと思った。
退職を伝えたとき、後輩は言った。
後輩「休職はミーヤさんのせいではなく、上司のせいなんですけど、それ伝わってます?」
後輩「でもあのとき、とっさにミーヤさんの名前を出してしまったんです」
後輩「異動も業務変更もなかったので、せいになっていないと思ってホッとしていました」
正直、頭の中ではこう叫びそうになった。
“は?”
”その一言で、こっちはどれだけ考えたと思っているんだ。”
”そもそも、俺のせいになっていた。”
でも言わなかった。
オレ「伝わってないけど、もういいよ」
それだけで終わらせた。
それが自分ができる最大限の大人の対応だった。
実際評価も下がって、A評価になる実績も積み上げたけどB評価になってしまった。
ただここはグッとこらえた。
そして、もう一つの出来事があった。
後輩が休職中のある日、上司から言われた。
「この案件、やってくれ」
それはAプランだった。
上司が上層部を説得して、なんとか通した企画。
実は、そのAプランを通したとき、自分も立案していたBプランがあった。
予算取りは、ほぼBプランの前提で進んでいた。
しかし、上司の鶴の一声でBは却下され、Aが進むことになった。
まぁでもオレのBプランは堅実すぎるから利益は出るものの微増程度が想定されるもの。
対照的に上司のAプランはうまくいけば利益が多く出る案だった。
ただ自分も製造部門も利益は出なさそう、ってのが見えていた。
そして2年後。
正直、数字を見れば分かった。
黒字化はかなり厳しい。
そして案の定、途中で難しさに気づいた上司は、その案件を自分に回してきた。
「この件やってくれ」
そして、続けてこう言った。
「部下は上司のしりぬぐいが仕事だからな」
その瞬間、何かが静かに切れた。
怒鳴るほどではない。
でも、決定的だった。
信頼は、対等性の上に成り立つ。
ミスを拾うことはある。
でも、それを当然とされる関係では続かない。
それからそのしりぬぐいと転職活動の日々が続いた。
転職理由を分解すると、
人間関係:会社:業界 = 5:3:2
一番大きかったのはこの人間関係。
でも、これは単なる好き嫌いではない。
説明のない評価。
責任の押し付け。
構造的な歪み。
それが積み重なった。
企業の構造も。
生活圏の問題も。
すべてが重なった上で、最後に感情が背中を押した。
転職は逃げではなかった。
でも、理不尽を受け入れ続ける選択でもなかった。
あの一言がなければ、
もう少し残っていたかもしれない。
でも、あの一言で腹が決まった。
それだけの話だ。